子夏が言った、広く学んで大変厚い志を持ち、切実に問い、身近なものと考える。「仁」・心の徳を重ね徳性を高めることは、そのような行動・心の中にある。|「論語」子張第十九06
【現代に活かす論語】
広く学ぶことで厚い志を持ち、実践することで常に疑問を持ち、自分事として考える。それこそが徳性を重ねるということです。
【解釈】
子夏(しか) … 商(しょう)。姓は卜(ぼく)、名は商(しょう)、字(あざな)は子夏(しか)。孔子より四十四歳年下。衛の人。つつましやかでまじめな人柄で、また消極的だったらしい。「論語」の登場人物|論語、素読会
子夏曰わく、博く学びて篤く志し、切に問いて近く思う。仁其の中に在り。|「論語」子張第十九06
子夏曰、博学而篤志、切問而近思。仁在其中矣。
「博」(ひろい)は広くいきわたるさま。「篤」(あつく)は非常に、たいへん、あつく。「切」(せつ)は非常に。≪程度がはなはだしい意≫「仁」(じん)は心の徳を重ね徳性を高めること。『仁』とは?|論語、素読会
子夏が言った、広く学んで大変厚い志を持ち、切実に問い、身近なものと考える。「仁」・心の徳を重ね徳性を高めることは、そのような行動・心の中にある。
【解説】
孔子の教えを彷彿とさせる章句です。「切に問いて近く思う」という部分にこの章句の魅力が詰まっています。知識を蓄えて、広い志を持つばかりではなく、実践の中で生じた疑問を懸命に問うことで、自分事と捉える。そのような絶え間ない積み重ねこそが、徳性を重ねること、孔子門下で重要と考える「仁」であるということです。
「論語」参考文献|論語、素読会
子張第十九05< | >子張第十九07
【原文・白文】
子夏曰、博学而篤志、切問而近思。仁在其中矣。
<子夏曰、博學而篤志、切問而近思。仁在其中矣。>
(子夏曰わく、博く学びて篤く志し、切に問いて近く思う。仁其の中に在り。)
【読み下し文】
子夏(しか)曰(い)わく、博(ひろ)く学(まな)びて篤(あつ)く志(こころざ)し、切(せつ)に問(と)いて近(ちか)く思(おも)う。仁(じん)其(そ)の中(うち)に在(あ)り。
「論語」参考文献|論語、素読会
子張第十九05< | >子張第十九07