論語、素読会

未だ小人にして仁なる者有らざるなり|「論語」憲問第十四07

孔先生がおっしゃった、人の上に立つ立派なリーダー(君子)であっても「仁」思いやりの心に身を置いて生きることができない者もいるかもしれない。(だが)未だ君子を目指さず、思いやりの心に身を置いて生きている者はいない。|「論語」憲問第十四07

【現代に活かす論語】
立派なリーダーであっても、思いやりの心と共に生きることができない者もいるが、立派なリーダーを志さない人が思いやりの心と共に生きることはない。

『論語、素読会』YouTube動画
00:00 章句の検討

05:05「憲問第十四」前半01 – 21 素読
2023.11.22収録

【解釈】

子曰わく、君子にして仁ならざる者有らんか。未だ小人にして仁なる者有らざるなり。|「論語」憲問第十四07
子曰、君子而不仁者有矣夫。未有小人而仁者也。

「君子」(くんし)は人の上に立つ立派なリーダー。「小人」(しょうじん)は君子以外の人、一般の人。「仁」(じん)は思いやりの心に身を置いて生きること。『仁』とは?|論語、素読会

孔先生がおっしゃった、人の上に立つ立派なリーダー(君子)であっても「仁」思いやりの心に身を置いて生きることができない者もいるかもしれない。(だが)未だ君子を目指さず、思いやりの心に身を置いて生きている者はいない。

【解説】

「君子」は孔子とその弟子たちが目指す、人の上に立つ立派なリーダーです。「仁」は孔子とその弟子たちが大切にしている心の有りようです。この章句で明確なのは、「仁」を完成することによって「君子」になるということではなく、「君子」になれたとしても、「仁」は完成せず「仁者」ではないとということです。ただ、「君子」を目指すのであれば「仁」に身を置かなければなりません。それが孔子の教えだと思います。


「論語」参考文献|論語、素読会
憲問第十四06< | >憲問第十四08


【原文・白文】
 子曰、君子而不仁者有矣夫。未有小人而仁者也。

(子曰わく、君子にして仁ならざる者有らんか。未だ小人にして仁なる者有らざるなり。)
【読み下し文】
 子(し)曰(のたま)わく、君子(くんし)にして仁(じん)ならざる者(もの)有(あ)らんか。未(いま)だ小人(しょうじん)にして仁(じん)なる者(もの)有(あ)らざるなり。


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憲問第十四06< | >憲問第十四08


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