子育て

知人の死

「3人で暮らせて幸せだった。天国に行ってもまた一緒に暮らそう」

おそらく私の知る人が最後に残したメモです。

彼はこのメモを残す前に、幸せに一緒に暮らしていた家族に手をかけまました。

五歳と三十九歳の人生を自らの手で終わらせました。大切だと思う家族の意思など関係なしに。

彼はもちろん自分の人生がこのような形で終わるのは無念だったと思います。でも、自分以外の命を腕力で支配する権利などない。

その意味で彼は大きな間違いを犯したと思います。

娘の大切なお友だちを返してください。

嫁の大切な友人を返してください。

私が永くお付き合いしようと思っていたあなたはいなくなってしまった。

渡そうとしていた落語のテープを聞くたび、私はあなたのことを思い出し、あなたの家族を思い出し、悔しい思いをするのです。

そして私たちは、どんな苦労があっても生きようと思うのです。感謝するとしても、その代償はあまりに大きい。もう時計は戻らない。