論語、素読会

徳を知る者は鮮なし|「論語」衛霊公第十五04

孔先生がおっしゃった、由くん、徳を知る者はほとんどいないね。|「論語」衛霊公第十五04

【現代に活かす論語】
徳を重ねるということを理解しているものは少ない。

【解釈】

由(ゆう) … 子路(しろ)季路(きろ)仲由(ちゅうゆう)。姓は仲(ちゅう)、名は由(ゆう)、字は子路(しろ)・季路(きろ)。孔子より九歳若い。孔子のボディガード役を果たした。

子曰わく、由、徳を知る者は鮮なし。|「論語」衛霊公第十五04
子曰、由、知徳者鮮矣。

「徳」(とく)は生まれながらにしてひとが積み重ねていく善い行い、そしてそれを行う能力。『徳』とは?|論語、素読会 「鮮」(すくない)はほとんどない、まれであるさま、わずか。

孔先生がおっしゃった、由くん、徳を知る者はほとんどいないね。

【解説】

孔子は親しげに「由」と呼んでいます。これは子路が徳が無いということではなく、共に学ぶ者として、また諸侯や大夫たちを知る者同士として、困ったものだという嘆きを共有している場面だと思います。このように言葉にすることによって、孔子自らを鼓舞することにもなったでしょうし、子路への全幅の信頼を表すという目的もあったように感じます。


「論語」参考文献|論語、素読会
衛霊公第十五03< | >衛霊公第十五05


【原文・白文】
 子曰、由、知徳者鮮矣。
<子曰、由、知德者鮮矣。>

(子曰わく、由、徳を知る者は鮮なし。)
【読み下し文】
 子(し)曰(のたま)わく、由(ゆう)、徳(とく)を知(し)る者(もの)は鮮(すく)なし。


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衛霊公第十五03< | >衛霊公第十五05


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