論語、素読会

或は之に羞を承めん|「論語」子路第十三22

孔先生がおっしゃった、南の国の人はこう説いている。人の心が(うつろいやすく)安定していなければ、祈祷師が祈っても医者が治療をしても効果がないと。名言だねぇ。正しい行いを常にしなければ、恥を受けることにことになるとも言うね。孔先生がおっしゃった、そういう人は吉凶を占うまでもないよ。|「論語」子路第十三22

【現代に活かす論語】
気持ちが安定して正しい行いを常にしていなければ、恥ずかしい失敗をすることになる。

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00:00 章句の検討

06:50「子路第十三」前半16 – 30 素読
2023.10.12収録

【解釈】

子曰わく、南人言えること有り。曰わく、人にして恒無くんば、以て巫医を作すべからずと。善いかな。其の徳を恒にせざれば、或は之に羞を承めん。子曰わく、占わざるのみ。|「論語」子路第十三22
子曰、南人有言。曰、人而無恒、不可以作巫医。善夫。不恒其徳、或承之羞。子曰、不占而已矣。

「南人」(なんじん)は南の国の人。「言」(いえる)は[文献などに…と]説いている。「恒」(つね)は不変性、恒常的な精神。(つねに)は常々、いつも。「巫医」(ふい)は祈祷師と医者。「作」(なす)は任に当たる。「徳」(とく)は社会において正しいものと評価される行動規範、道徳。「承」(すすむ)は受け取る、うけたまわる。「羞」(はじ)は侮辱する、恥ずかしい気持ちにさせる。「占」(うらなう)は吉凶を判断する。「已」(のみ)は…だけ。

孔先生がおっしゃった、南の国の人はこう説いている。人の心が(うつろいやすく)安定していなければ、祈祷師が祈っても医者が治療をしても効果がないと。名言だねぇ。正しい行いを常にしなければ、恥を受けることにことになるとも言うね。孔先生がおっしゃった、そういう人は吉凶を占うまでもないよ。

【解説】

こちらの章句でも常に変わらない心を持つことの大切さと難しさを伝えています。「孔先生がおっしゃった、今は善人を見ることができない。常に変わらない正しい心を持った人を見ることができれば、満足することができる。(恒有る者とは、)無くても有ると思い、空っぽでも満ちていると思い、貧しくても安らかである。常に変わらない正しい心を持って生活することは、難しいことだなあ。「論語」述而第七25


「論語」参考文献|論語、素読会
子路第十三21< | >子路第十三23


【原文・白文】
 子曰、南人有言。曰、人而無恒、不可以作巫医。善夫。不恒其徳、或承之羞。子曰、不占而已矣。
<子曰、南人有言。曰、人而無恆、不可以作巫醫。善夫。不恆其德、或承之羞。子曰、不占而已矣。>

(子曰わく、南人言えること有り。曰わく、人にして恒無くんば、以て巫医を作すべからずと。善いかな。其の徳を恒にせざれば、或は之に羞を承めん。子曰わく、占わざるのみ。)
【読み下し文】
 子(し)曰(のたま)わく、南人(なんじん)言(い)えること有(あ)り。曰(のたま)わく、人(ひと)にして恒(つね)無(な)くんば、以(もっ)て巫医(ふい)を作(な)すべからずと。善(よ)いかな。其(そ)の徳(とく)を恒(つね)にせざれば、或(あるい)は之(これ)に羞(はじ)を承(すす)めん。子(し)曰(のたま)わく、占(うらな)わざるのみ。


「論語」参考文献|論語、素読会
子路第十三21< | >子路第十三23


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