論語、素読会

君子は言を以て人を挙げず|「論語」衛霊公第十五23

孔先生がおっしゃった、人の上に立つ立派なリーダーは、発言が良いからといって人を持ち上げることはないが、人柄によって良い主張を退けることはない。|「論語」衛霊公第十五23

【現代に活かす論語】
孔先生がおっしゃった、人の上に立つ立派なリーダーは、発言が良いからといって人を持ち上げることはないが、人柄によって良い主張を退けることはない。

【解釈】

子曰わく、君子は言を以て人を挙げず。人を以て言を廃せず。|「論語」衛霊公第十五23
子曰、君子不以言挙人。不以人廃言。

「君子」(くんし)は徳の高いりっぱな人物、人の上に立つ立派な人、リーダー。「言」(げん)は話しことば、ことば、言論、学説、主張。「挙」(あげる)は持ち上げる。「廃」(はいす)は(地位・官職などから)退ける。

孔先生がおっしゃった、人の上に立つ立派なリーダーは、発言が良いからといって人を持ち上げることはないが、人柄によって良い主張を退けることはない。

【解説】
「言」はことばという意味ですが、発言や主張というようにそのことば自体が意味を持つものだと解釈します。また「人」は人柄という意味も含むと考えます。文献によっては、この章句の前半と後半の「人」が同一人物を指すと解釈するものもありますが、「人」と「ことば」をそれぞれ君子がどう判断すべきかという点において、あえて同一人物ではないと解釈します。


「論語」参考文献|論語、素読会
衛霊公第十五22< | >衛霊公第十五24


【原文・白文】
 子曰、君子不以言挙人。不以人廃言。
<子曰、君子不以言舉人。不以人廢言。>

(子曰わく、君子は言を以て人を挙げず。人を以て言を廃せず。)
【読み下し文】
 子(し)曰(のたま)わく、君子(くんし)は言(げん)を以(もっ)て人(ひと)を挙(あ)げず。人(ひと)を以(もっ)て言(げん)を廃(はい)せず。


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