論語、素読会

三日朝せず。孔子行る|「論語」微子第十八04

斉の国の人が舞踏を踊る女性を贈った。季康子はこれを受け入れ、(遊びふけって)三日間職務をしなかった。孔子は去った。|「論語」微子第十八04

【現代に活かす論語】
女性にだらしない上司の元から去る

【解釈】

季桓子(きかんし) … 魯(ろ)の大夫。季孫氏の六代目。名は斯(し)、桓(かん)は贈り名。前五○五年に大夫になると、臣の陽虎(ようこ)に脅され、前四九八年には公山弗擾(こうざんふつじょう)に背かれている。

斉人女楽を帰る。季桓子之を受け、三日朝せず。孔子行る。|「論語」微子第十八04
斉人帰女楽。季桓子受之、三日不朝。孔子行。

「女楽」(じょがく)は音楽や歌舞を演じる女の芸人。「帰」(おくる)は贈与する。「朝」(ちょう)は君主や高級官僚が政務を処理した場所、朝廷。

斉の国の人が舞踏を踊る女性を贈った。季康子はこれを受け入れ、(遊びふけって)三日間職務をしなかった。孔子は去った。

【解説】

前章句に続いて「孔子行る」で終わる章句です。孔子の言葉としてその行動を批判するのではなく、行動・態度によって孔子がその国を去ることで、相手を評価しています。論語が教育のテキストである面をうかがわせる章句です。というのも、孔子の判断したポイントを考えるということが学びに繋がるからです。


「論語」参考文献|論語、素読会
微子第十八03< | >微子第十八05


【原文・白文】
 斉人帰女楽。季桓子受之、三日不朝。孔子行。
<齊人歸女樂。季桓子受之、三日不朝。孔子行。>

(斉人女楽を帰る。季桓子之を受け、三日朝せず。孔子行る。)
【読み下し文】
 斉人(せいひと)女楽(じょがく)を帰(おく)る。季桓子(きかんし)之(これ)を受(う)け、三日(みっか)朝(ちょう)せず。孔子(こうし)行(さ)る。


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微子第十八03< | >微子第十八05


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