論語、素読会

其の不孫ならんよりは寧ろ固しかれ|「論語」述而第七35

【原文】
 子曰、奢則不孫、倹則固。与其不孫也寧固。
<子曰、奢則不孫、儉則固。與其不孫也寧固。>

(子曰わく、奢れば則ち不孫、倹なれば則ち固し。其の不孫ならんよりは寧ろ固しかれ。)
【読み下し文】
 子(し)曰(のたま)わく、奢(おご)れば則(すなわ)ち不孫(ふそん)、倹(けん)なれば則(すなわ)ち固(いや)し。其(そ)の不孫(ふそん)ならんよりは寧(むし)ろ固(いや)しかれ。
※「奢」は奢(おご)ればとも、奢(しゃ)なればとも読み下す。
※「固」は固(いや)しとも、固(こ)なりとも読み下す。

『論語、素読会』
YouTube動画
00:00 章句の検討

07:10 「述而第七」後半24-37 素読
2022.1.8収録


【解釈】

子曰、奢則不孫、倹則固。与其不孫也寧固。

「奢」(おごる)はぜいたくなさま。おごるさま。「不孫」(ふそん)は謙遜でないこと、礼を失った驕慢(きょうまん)さ。「倹」(けん)は生活を切り詰めたさま、倹約。「固」(いやし)は固陋(ころう)、かたくなで、みすぼらしいこと。「与〜寧」(〜よりはむしろ)は比較して後者をよしとする選択形。
孔先生がおっしゃった、贅沢なひとは礼を失い謙遜でなくなるし、倹約家は頑固でかたくなである。謙虚でないよりはむしろかたくなであるほうがよい。


【解説】

孔子はこの章句にあるように、謙虚でないよりはかたくなであるほうがよいと考えていました。贅沢よりも倹約を選ぶ、その考えはこちらの章句にも表れています。「祭礼は派手にするよりもむしろ控えめにする方がよい。礼は其の奢らんよりは寧ろ倹なれ|「論語」八佾第三04


「論語」参考文献|論語、素読会
述而第七34< | >述而第七36


【現代に活かす論語】
贅沢はひとを傲慢にし、倹約はひとを頑なにする。贅沢より倹約の方がよい。