論語、素読会

信義に近きときは、言復むべきなり|「論語」学而第一13

【原文】
 有子曰、信近於義、言可復也。恭近於礼、遠恥辱也。因不失其親。亦可宗也。
<有子曰、信近於義、言可復也。恭近於禮、遠恥辱也。因不失其親。亦可宗也。>
(有子曰く、信義に近きときは、言復むべきなり。恭礼に近きときは、恥辱に遠ざかる。因ること其の親を失わざれば、亦た宗とすべき。)

『論語、素読会の素』
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00:00​ 章句の検討

15:05​ 「学而第一」01-16 素読
2021.3.3収録


有子 … 姓は有、名は若、字は子有。孔子より十三歳若い。

【解釈】

有子曰、信近於義、言可復也。

「信」とは信頼、約束の意。仁・義・礼・智・信はのちの儒教の中で五常として徳性を表すもの。『信』とは?|論語、素読会 「義」は正しい行い、正しい道。『義』とは?|論語、素読会 「「言復む」(げんふむ)とは言ったことを実行に起こす(反復する)。
有先生が言った、約束してそれが正しいことであれば、約束したことを実行するべきである。

恭近於礼、遠恥辱也。

「恭」とは恭しく(うやうやしく)すること、丁寧な様子、恭順。「礼」とは礼儀。『礼』とは?|論語、素読会
丁寧さが礼儀にかなっているのであれば、恥をかくことはない。

因不失其親。亦可宗也。

「因」は頼りにすること。「親」とは親戚付き合いとも親しい人との付き合いともとれる。これを失わずとあることから間違えないこと。そして「宗」は尊ぶ、主とする。
人を頼りにするにも、親しい人との付き合いを間違えなければ、人として尊ばれるべきである。


【解説】

これは、人との付き合い方を表した章句です。約束と礼節を守り人に頼る場合も親戚や親しい人との付き合い方を間違えなければ、尊ばれるということを有子が伝えています。孔子ではなく弟子の有子が伝えていることを考えると、弟子が孔子に対する接し方を説いているようにも感じます。また、為政者から相談を受ける立場になった場合、部下として事える場合などの付き合い方にも通じるように感じます。


「論語」参考文献|論語、素読会
学而第一12< | >学而第一14


【現代に活かす論語】
仕事において、約束した内容が正直なものならば実行せよ。丁寧に接していれば恥をかくことは少ない。誰かに頼ってもその親しい人との付き合い方を間違えなければ尊敬されるようになる。