論語、素読会

巧言令色鮮なし仁|「論語」学而第一03

【原文】
 子曰、巧言令色、鮮矣仁。

(子曰わく、巧言令色、鮮なし仁。)
※読み下し文を複数掲載する理由|論語、素読会
【読み下し文①】
 子(し)曰(のたま)わく、巧言令色(こうげんれいしょく)、鮮(すく)なし仁(じん)。[仮名論語
【読み下し文②】
 子(し)曰(い)わく、巧言令色(こうげんれいしょく)、鮮(すく)なきかな仁(じん)と。[論語と孔子の事典

『論語、素読会』
YouTube動画

00:00​ 章句の検討
05:30​ 守屋洋教授との思い出
08:25​ SBI大学院大学の北尾吉孝学長との思い出
09:35​ 傳通院「子ども論語塾」での未就学児との思い出
21:10​ 「学而第一」01-16 素読
2021.2.17収録


鮮なし仁。とも、鮮ないかな仁。とも読み下す。

【解釈】

子曰、巧言令色、鮮矣仁。

「巧言」は言葉巧み、口先がうまい、の意。衛霊公第十五に、「巧言は徳を乱る」という章句がある。
「令色」は人が気に入るように顔色を飾ること。
「仁」とは、思いやる慮る(おもんぱかる)の意。『仁』とは?|論語、素読会
孔先生がおっしゃった、言葉巧みで愛想を繕う人は、実は思いやりが少ないなぁ。


【解説①】

陽貨第十七に同じ章句がある。

【解説②】

経営修士を学んでいた大学院で、守屋洋教授に子ども向けの論語の素読会を考えていると相談しました。すると守屋教授は「子どもは楽しいだろうねぇ。巧言令色鮮なし仁。とか唱和してね。」と返してくださりました。これでお墨付きをいただいたような気持ちになったのを度々思い返します。

その数年後、大学院のOB会の席で、守屋教授に素読会を続けている旨ご報告をすると、「君は変わった人だねぇ」と喜んでくださったのを覚えています。

話は違いますが、数年後のOB会で、北尾吉孝学長に論語の素読会を行っていることをお話しする機会があったときも「続けておやりなさい。」と言っていただきました。

また、別の記憶では、傳通院の子ども論語塾に私の素読会の子どもたちと出かけた際、当時素読会ではひと言も章句を口に出さなかった(それも会ではよしとしていた)4歳のお嬢さんは、そそくさと本を手にし、彼女自身の前でおもむろにページを開いて、他の子がそうするように、安岡定子先生に続いて声に出して素読しました。教室前側の安岡先生の元に進み出て、各々の子どもが好きな章句を発表する場面では、お姉ちゃんと手を繋いで、当然のように登壇した彼女は、「巧言令色鮮なし仁」と見事に発表しました。

思い出深い章句です。


「論語」参考文献|論語、素読会
学而第一02< | >学而第一04


【現代に活かす論語】
ことば巧みでひとに気に入られようとするばかりの人は、実はほんとうの思いやりの心が少ない。