論語、素読会

則ち吾は先進に従わん|「論語」先進第十一01

孔先生がおっしゃった、周代の先人の礼楽(礼儀と音楽)への向き合い方は素朴であった。いまの人の礼楽への向き合い方は君子のように整っている。もしこれを用いるとすれば、私は先人の向き合い方に従おう。|「論語」先進第十一01

【現代に活かす論語】
礼節は過去から受け継がれたものを守りたい。現代の礼節が洗練されているとしてもです。

『論語、素読会』YouTube動画
00:00 章句の検討
07:50「郷党第十」前半1 – 16 素読
2022.12.16収録

【解釈】

子曰わく、先進の礼楽に於けるや、野人なり。後進の礼楽に於けるや、君子なり。如し之を用うれば、則ち吾は先進に従わん。|「論語」先進第十一01
子曰、先進於礼楽、野人也。後進於礼楽、君子也。如用之、則吾従先進。

「先進」(せんしん)は世代や学問が上の人、先輩。ここでは周代の先人。「礼楽」(れいがく)は礼儀と音楽。「野人」(やじん)は粗野な人。「後進」(こうしん)はあとから学問・技芸などを学び始めた者。ここでは孔子の時代の現代人、今の人。「君子」(くんし)は人の上に立つ立派な人。ここでは君子のように整った人。

孔先生がおっしゃった、周代の先人の礼楽(礼儀と音楽)への向き合い方は素朴であった。いまの人の礼楽への向き合い方は君子のように整っている。もしこれを用いるとすれば、私は先人の向き合い方に従おう。

【解説】

孔子が生きた時代は、政治の腐敗や領地争いで国情が不安定だったそうです。国政が安定していてこの時代に受け継がれた礼楽が醸成された時代、周代や殷代(孔子が生きた時代の前の時代)を孔子は手本にしたいという章句です。
前の時代の礼楽が素朴であるという意味は、決して洗練され尽くしてはいないけれど本来の目的に適っているということだと思います。
孔子自ら「君子」であると表現した後輩の礼楽、今の礼楽より、先人の礼楽がいいというのはどういう意味でしょうか。私はこの章句に解釈のヒントを求めます。「子曰わく、故きを温ねて新しきを知る、以て師と為るべし。|「論語」為政第二11」この章句の「師」つまり指導者や君子になるには先人の知恵を知ることが第一であるということ。孔子はつねに基本に戻るということを伝える章句だと思うのです。


「論語」参考文献|論語、素読会
郷党第十18< | >先進第十一02


【原文・白文】
 子曰、先進於礼楽、野人也。後進於礼楽、君子也。如用之、則吾従先進。
<子曰、先進於禮樂、野人也。後進於禮樂、君子也。如用之、則吾從先進。>

(子曰わく、先進の礼楽に於けるや、野人なり。後進の礼楽に於けるや、君子なり。如し之を用うれば、則ち吾は先進に従わん。)
【読み下し文】
 子(し)曰(のたま)わく、先進(せんしん)の礼楽(れいがく)に於(お)けるや、野人(やじん)なり。後進(こうじん)の礼楽(れいがく)に於(お)けるや、君子(くんし)なり。如(も)し之(これ)を用(もち)うれば、則(すなわ)ち吾(われ)は先進(せんしん)に従(したが)わん。


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郷党第十18< | >先進第十一02