論語、素読会

子四を絶つ|「論語」子罕第九04

孔先生は四つのことを絶った。願望、執着、頑固、自我である。|「論語」子罕第九04

【現代に活かす論語】
人の上に立つ立派なリーダーは、願望、執着、頑固、自我を絶つことが必要です。

『論語、素読会』YouTube動画
00:00 章句の検討

07:40 「子罕第九」前半01-12 素読
2022.4.1収録

【解釈】

子四を絶つ。意毋く、必毋く、固毋く、我毋し。|「論語」子罕第九04
子絶四。毋意、毋必、毋固、毋我。

「毋」(なかれ)は動作や行為の禁止や制止を表す。「意」(い)はこころむき、願望。「必」(ひつ)は自説にしがみつく、立場を確かにする。「固」(こ)はかたくななさま、頑固。「我」(が)は自らを正しいとする、我をはる。

孔先生は四つのことを絶った。願望、執着、頑固、自我である。

【解説】

孔子は君子は道理に従って正しくあるのみと言っています。
人の上に立つ立派な人は物事を処理するにあたっては、必ずこうしようと固執することなく、また絶対にこうしないと心に決めることもない。ただ、道理に従って正しくあるのみだ。|「論語」里仁第四10
これを弟子が具体的に表したのがこの章句だと言っていいでしょう。
弟子が孔子の姿勢を後世に伝えるという「論語」の成り立ち、役割を理解するうえで特徴的な章句でもあると思います。


「論語」参考文献|論語、素読会
子罕第九03< | >子罕第九05


【原文・白文】
 子絶四。毋意、毋必、毋固、毋我。

(子四を絶つ。意毋く、必毋く、固毋く、我毋し。)
【読み下し文】
 子(し)四(よつ)を絶(た)つ。意(い)毋(な)く、必(ひつ)毋(な)く、固(こ)毋(な)く、我(が)毋(な)し。


「論語」参考文献|論語、素読会
子罕第九03< | >子罕第九05


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