論語、素読会

之を知るを之を知ると為し、知らざるを知らずと為せ。是れ知るなり|「論語」為政第二17

【原文】
 子曰、由、誨女知之乎。知之為知之、不知為不知。是知也。
<子曰、由、誨女知之乎。知之爲知之、不知爲不知。是知也。>

(子曰わく、由、女に之を知るを誨えんか。之を知るを之を知ると為し、知らざるを知らずと為す。是れ知るなり。)
【読み下し文】
 子(し)曰(のたま)わく、由(ゆう)、女(なんじ)に之(これ)を知(し)るを誨(おし)えんか。之(これ)を知(し)るを之(これ)を知(し)ると為(な)し、知(し)らざるを知(し)らずと為(な)す。是(こ)れ知(し)るなり。

『論語、素読会』
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00:00​ 章句の検討

16:50​ 「為政第二」01-24 素読
2021.3.23収録


由 … 子路、姓は仲、名は由、字は子路・季路。孔子より9歳若く孔子門人の中で最年長。孔子のボディガード役を果たした。「論語」の登場人物|論語、素読会

【解釈】

子曰、由、誨女知之乎。

「誨」教と同じ意味。「知」は物事を知ること。
孔先生がおっしゃった、由(子路に親しみを込めて)に物事を知ることを教えようか。

知之為知之、不知為不知。是知也。

自分が知っていること知っているとして、知らないことはまだ知らないと率直になることが、知るということだ。


【解説】

任侠、義侠心に熱い子路に対して、「物事を知る」ということを教えようと、孔子自ら言っています。子路に対して諫める意味なのか、それとも褒める意図なのか。私は2つの見方を提示したいです。ひとつは素直な子路のことを肯定する言葉、知らないことを知らないと認める人物でありたいという教え。二つ目はともすると素直が故に頭に血が上ってしまう子路に、自分が知らないことを認めて冷静になることも必要と諭したか。後者の可能性が高いと思いつつ、季氏に仕えた子路に対して贈る言葉のようなアドバイスのようにも聞こえるのです。
近くにいて自分を護ってくれている子路に対して、「由」と字で呼んでいるのは、単純に諫める言葉だけではないように思うのです。


「論語」参考文献|論語、素読会
為政第二16< | >為政第二18


【現代に活かす論語】
まだ知らないことを知らないことと素直に認めることが「知る」ということだ。