論語、素読会

子、南容を謂う|「論語」公冶長第五02

【原文】
 子謂南容。邦有道不廃、邦無道免於刑戮。以其兄之子妻之。

(子、南容を謂う。邦に道有れば廃てられず、邦に道無ければ刑戮より免れん。其の兄の子を以て之に妻す。)
【読み下し文】
 子(し)、南容(なんよう)を謂(い)う。邦(くに)に道(みち)有(あ)れば廃(す)てられず、邦(くに)に道(みち)無(な)ければ刑戮(けいりく)より免(まぬが)れん。其(そ)の兄(あに)の子(こ)を以(もっ)て之(これ)に妻(めあわ)す。[仮名論語
 子(し)、南容(なんよう)を謂(い)う。邦(くに)に道(みち)有(あ)るときは廃(はい)せられず、邦(くに)に道(みち)無(な)きときは刑戮(けいりく)より免(まぬが)ると。其(そ)の兄(あに)の子(むすめ)を以(もっ)て之(これ)に妻(め)あわす。[論語と孔子の事典


南容(なんよう) … 姓は「南宮」(なんきゅう)、名は括・适(かつ)または縚・韜(とう)、字は子容(しよう)。南容は南宮子容の略。孔子の門人。

【解釈】

子謂南容。邦有道不廃、邦無道免於刑戮。以其兄之子妻之。

「謂」(いう)は批評する。「邦」(くに)は国。「道」(みち)は道理。「不廃」(すてられず)は用いられるの意。「刑戮」(けいりく)は刑罰。
孔先生が南容の人柄を批評して、「国の政治が道理の上に行われれば必要となり任用され、国の政治が道理の上に行われないときでも刑罰を免れるだろう。」と言って、孔子の兄の娘を妻にさせた。


【解説】

国の政治が治まったり乱れたりすることがあっても重用され疎まれることがない人柄を評価したという章句です。孔子は出生や経歴ではなく人物本位で娘の嫁ぎ先を選んだということです。


「論語」参考文献|論語、素読会
公冶長第五01< | >公冶長第五03


【現代に活かす論語】
孔子は自分の兄の娘の結婚相手に、政治の治乱に関わらず任用される人物を選びました。孔子が人物本位でひとを評価していることを表している章句です。