論語、素読会

黙して之を識し、学びて厭わず、人を誨えて倦まず|「論語」述而第七02

【原文】
 子曰、黙而識之、学而不厭、誨人不倦。何有於我哉。
<子曰、默而識之、學而不厭、誨人不倦。何有於我哉。>

(子曰わく、黙して之を識し、学びて厭わず、人を誨えて倦まず。何か我に有らんや。)
【読み下し文】
 子(し)曰(のたま)わく、黙(もく)して之(これ)を識(しる)し、学(まな)びて厭(いと)わず、人(ひと)を誨(おし)えて倦(う)まず。何(なに)か我(われ)に有(あ)らんや。


【解釈】

子曰、黙而識之、学而不厭、誨人不倦。何有於我哉。

「識」(しるす)は記憶する、深く刻む。「厭」(いとう)は苦労と思わない、嫌がらない。「誨」(おしえる)は教える。「倦」(うむ)は飽きる、怠る。
孔先生がおっしゃった、学んだことを黙って心に深く刻んで忘れないようにし、学ぶことを苦労と思わない。学んだことをひとに教えて怠らない。これ以上私に何があるだろうか。


【解説】

孔子がいくつの時に語った言葉なのか、それによって味わいが変わります。任官することを希望していた時期であれば、なかなか採用されないことに対する諦めとも取れます。これに対して魯の国で任用された結果、諸国周遊の旅に出た晩年に述べたのであれば、先人の教えを学び、弟子の育成に心骨を注ぐ覚悟とその清々しい心情が伝わってきます。
私は後者ではないかと思います。黙して之を識し、学びて厭わず、人を誨えて倦まず。という研究と学習そして人材育成は「論語」を通じて私たちにも届いていると思うのです。


「論語」参考文献|論語、素読会
述而第七01< | >述而第七03


【現代に活かす論語】
学んだことを黙って心に深く刻み、学ぶことを苦労と思わない。そしてその学びをひとに教えることを怠らない。これが孔子の姿なのです。